vanish
明日世界から消えるとしたら その最期の瞬間なにを思うだろう 世界平和とかそんな大逸れた事じゃなくて 読みかけのマンガの続きかな それくらい遠くに感じるのに 君にも最期が必ずあって 自分が消えてしまうことより ずっと怖いんだよ その手に触れて離さないように その熱を僕に刻むよ いつか消えてしまう君の総てを 忘れたくないんだ 何かを手に入れたらまた何かを失う それがこの世界の規則で 選んだ物語の最期に待ってるんだよ 誰しも平等に消えるってこと それくらい近くに寄り添うから いまこの瞬間が意味を持つんだ 僕らの生きるこの日常に 当たり前など無いって事 その聲を聴かせて鳴り止まぬように その唄が僕を伝うよ いつか止んでしまう君の総てを 僕が伝えるから その手に触れて離さないように その熱を僕に刻むよ いつか消えてしまう僕らの総てを 忘れたくないんだ 君が消えても世界は変わらない 僕だけを置き去りにして いつかの唄を口ずさむけど その聲は聞こえない 明日世界から消えるとしたら その最期の瞬間なにを思うだろう 読みかけのマンガの続きなんてウソだよ 隣にいてく
月の暈
帰り道虫の音コンビニの照明 通り過ぎるヘッドランプ 少しだけ肌寒くなって 夏の匂いがしなくなった一人の夜 悲しいわけじゃないのに 胸が痛くなった鈍くなった心 それでも息は続くから 怖いのは一緒等しく照らされる生命 帰り道ヘッドホンとノイズで塞いだ筈の 憂鬱が押し寄せて 少しだけ弱音が溢れて君に話したくなった 独りの夜 そんなこと君に話したらなんて言うかな 笑うかなそうだといいな 本当の心の奥なんて見えないから 僕らは生きていける どんなに肌を合わせたって 1つには成れない君が優しく笑う それでも息は続くんだよ 夜空に浮かぶ月僕を照らした 見上げた月の暈は 君には何色に見えるだろう きっと僕と同じじゃないから 君と僕がここに在るんだろう 高鳴る胸の音は 君と僕こんなにも似てるのに 絶対一緒には成れないから 僕は君と出会えたんだよ 帰り道を一人歩く そんな孤独が教えてくれた 君と僕はひとつじゃないから 一緒に生きて死んでいけるんだよ 君が優しく笑う
遅延情報
混み合ったホームに鳴り響く 遅延情報アナウンスお伝えします どこかの駅のホームで人が飛び込んだって 囁く群衆 怒鳴った誰か スケジュールが狂ったって喚いてる 無関心な誰か 冷たい瞳でタイムラインを遡る あぁ いつからこんな風に 成ってしまったんだろう あの冷たい瞳を僕は知ってるぜ ほら向かいの電車の窓に映り込んだ 醜い怪獣が僕を見つめてる いつだって自分が救われることは 無いんだってこの世界中で 君だってほんとは知ってるんだろう 自分以外誰も自分を救えない 勝手に悟って 総てを知ったような顔してる 本当は誰より助かりたいのは紛れもない 僕自身 あぁ いつからこんな風に 成ってしまったんだろう あの冷たい瞳を僕も持ってるぜ ほら向かいの電車の窓に映り込んだ あの怪獣は誰? なぁ僕らの描く世界はこんなだったっけ あの冷たい瞳を僕も持ってるぜ ほら向かいの電車の窓に映り込んだ あの怪獣の正体は ボクダ